お化け屋敷職人が一人で作り上げた、民家丸ごとの「館林お化け屋敷」体験記

館林お化け屋敷の入口 関東B級・珍スポット

群馬県館林市にある「館林お化け屋敷」をご存じでしょうか?

以前から気になっていたこのお化け屋敷に行ってきたのですが、想像以上の迫力と作り込みに、完全に圧倒されました。

今回は、一軒家を改装して作られたこの手作りお化け屋敷の魅力と、実際に体験したときの様子をレポートしていきます。

訪問の様子は YouTube でも公開中です。

記事の一番下に動画を記載しています!

一人の職人が作る、「館林お化け屋敷」とは?

「館林お化け屋敷」は、群馬県館林市にある本格派のお化け屋敷です。

企画・造形・演出のすべてを手がけているのは、お化け屋敷職人の木村さん

自身の実家を改装し、一人で作り上げたこの空間は手作りの域を完全に超えたクオリティで訪れる人を震え上がらせています。

単に驚かせるだけではなく、空間の構成や音響、細部の造形までが丁寧に作り込まれており、よくある遊園地のお化け屋敷では味わえない、恐怖体験ができます。

リアルな生活空間だった建物を使っているからこそ、そこに漂う生活の名残が逆に恐怖を増幅させています。

注目したいのは、その制作にかける労力とコスト。

改装から仕掛けづくりまですべてを一人でこなし、製作期間はおよそ2週間、費用はトータルで100万円を超えることもあるそうです。

中でも印象的なのが、屋敷内に置かれた不気味な人形たち。

これらもすべて木村さんの手作りで、1体の製作には約1週間、費用はなんと1体あたり約15万円にもなるとのこと。

リアルな質感と独特の存在感は、訪れる人の記憶に強烈な印象を残します。

大掛かりな宣伝はないにも関わらず、足を運んだ人の間で「忘れられない体験」として記憶に残る場所になっています。

館林お化け屋敷の恐怖体験

中に入って最初に聞こえてきたのは、なんとお経の音声

薄暗い空間の中で、まるで誰かの葬式が家の中で行われているような演出がされていて、一気に背筋がぞわっとしました。

館内はほとんど照明がなく、暗闇の中を手探りで進む感覚

そこに残されている家具や間取りはまさにかつて誰かが暮らしていた家そのもので、今でも生活の気配が残っているようなリアルさが、さらに怖さを引き立てます。

通路はふすまで区切られていて、自分の手でふすまを開けないと先へ進めない構造になっています。

中がどうなっているのかわからないまま、ふすまを開ける瞬間がいちばんゾッとしました。

そして所々に置かれているのが、木村さんが自作した不気味な人形たち

ただ置かれているだけじゃなく、ギミックが仕込まれていて実際に動くんです。

しかもタイミングが絶妙で、「あ、動くぞ」とわかっていてもビクッとなってしまいます。

さらに驚きなのが、木村さん本人が登場して直接脅かしてくるという演出。

リアルな動きと演技で、ホラー映画さながらの迫力でした。

館林お化け屋敷内の空間づくりから仕掛けの設計、さらには演者としての出演まですべてを一人でこなしていることに、本当に驚かされます。

館林お化け屋敷の料金やアクセス

  • 所在地:群馬県館林市(詳細住所はSNSや問い合わせで確認)
  • アクセス:東武伊勢崎線「館林駅」から徒歩40分ほど
  • 料金:明確な入場料はなく、館林お化け屋敷体験後にお客さんの気持ちで支払うスタイル(投げ銭制)です。
    ※料金の目安などについては、事前に公式SNSをご確認ください。
  • 営業形態:常設(訪問前にSNSで営業日・時間を確認するのがおすすめ)
  • 公式SNS:Instagram:https://www.instagram.com/tatebayashi_obake/
         X(旧Twitter):https://x.com/tigenabe113
  • 公式サイトhttps://t.co/Q2fKj3URCw

実際に体験してみて感じた、館林お化け屋敷の怖さと余韻

今回は取材ということで、ライトを持って館林お化け屋敷を体験させていただきました。

ですが、本来の体験は「ライトなし」で進むスタイルだそうです。

正直、ライトを照らしていても十分すぎるほど怖かったのに、これが完全な暗闇だったらどうなってしまうんだろうと想像するだけでゾッとします。

なかでも印象に残ったのが、冒頭の「葬式のシーン」から始まる空気づくり。

お経が流れ、静けさの中に漂う重たい空気。

その場に立っていると、本当にお葬式の参列者になったような気分になり、背筋が自然と伸びるような緊張感がありました。

そして、館内に登場するおばけたちの表情や造形が、とにかく独特。

ただ「不気味」なだけではなく、ひとつひとつがストーリーや感情を持っているような、言いようのない怖さがありました。

他のお化け屋敷にある既製品の人形とはまったく異なる、ここにしかない恐怖の演出だと感じました。

さらに今回は特別に、2階部分も見せていただくことができました。


そこにはなんと、木村さんによるマジック用のショースペースもあり、お化け屋敷とはまた違った顔を見ることができました。

演出家としてだけでなく、エンターテイナーとしての一面も持つ木村さんの多才さに、改めて驚かされました。

館林お化け屋敷は、恐怖の中に作り手の情熱が感じられる、唯一無二の体験でした。

「2024年4月9日訪問」

お化け屋敷内の体験動画は下記のURLにてチェック!

https://youtu.be/k0-KLfTZLCs?si=NRbtGF6PCYpxWdjx